知っておきたい事
中学生になると永久歯が全部生え揃います。その数24~28本。
6歳臼歯の奥にもう1本大臼歯が出て来て勢揃いです。さすがに仕上げ磨きはないでしょうけれど、本人に任せて短時間で簡単に済ませてしまうと、ムシ歯、歯肉炎、が起こりやすくなります。
この時期にムシ歯を作って、放置しておくと、ムシ歯はあっという間に進行します。でてきたばかりの歯はまだ表面が軟らかく、ムシ歯になりやすく、 また進行も早いため、短期間で神経に達してしまうことが多く、処置も難しくなります。
むし歯の予防法
ムシ歯予防に関しては、まずは時間をかけて歯ブラシをすることでしょう。
時間をかけてといっても、長時間というわけではありません。時計を見ながら歯ブラシをしてみると、どれくらいの時間ブラッシングをしているでしょうか?
中学生も時間に追われて忙しいでしょうし、1人でするのでまあいいか、となってしまいがちです。 朝、3分間、歯ブラシの時間が取れる中学生は少ないのではないでしょうか。大人でも朝は忙しいのですから、朝が苦手な子供ならなおのことでしょう。
それなら朝は簡単に済ませても夜、寝る前だけはなんとか時間を取りましょう。フッ素入った歯ブラシを使って、しっかり3分間磨きましょう。
宿題があったり、テレビを見たりと夜でも忙しいかもしれません。それでもなんとか3分は歯ブラシしましょう。そして夜、歯ブラシしたら何も食べないことです。習慣になるといいですね。中学生くらいになると、お菓子は自分で選んで食べるでしょう。
量や回数は本人に任せているかと思います。そして食べ方がよくないと、実際にムシ歯が多発したりします。お菓子を急にやめるのは難しいかと思いますので、そんな時はキシリトールのお菓子を摂ることをお勧めします。キシリトールのムシ歯予防効果で新たなムシ歯の発生と進行をストップしましょう。
むし歯ができたら
ムシ歯の進行が早くても
最小限の治療を目指します。
この時期はムシ歯の進行は早いのですが、だからといって小さなムシ歯を全部削るというわけではありません。
ムシ歯になった原因を考え、再石灰化を期待しながら、処置の必要な部位を治療していきます。サホライド、進行抑制剤等を使い、MIの考え方に基づいて方法を考えます。出て来て間がない永久歯の生命力に期待し、生涯に渡って健全に機能するために何をどのタイミングで処置するかを考えていきたいとものです。