むし歯予防もできるキシリトールについて
今回は、キシリトールについてご紹介します。キシリトールは砂糖と同じくらいの甘さをもつ天然由来の甘味料です。その効果や活用方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
キシリトールとは
キシリトールは糖アルコールの一種である天然甘味料で、砂糖と同程度の甘さをもちながらもむし歯を予防する効果があるといわれています。特に歯科先進国である北欧ではガムやタブレットとして多用され、人々に親しまれています。日本でも厚生労働省が食品添加物として認可しており、様々な食品に添加されています。また、キシリトールはインスリンに影響を与えないため、糖尿病の方が摂取しても問題ありません。このように、キシリトールは安全なものであることが証明されており、安心して摂取していただけるものです。
キシリトールがもつむし歯予防効果とは
むし歯の原因となる酸は、ミュータンス菌などのむし歯原因菌が糖を分解することで作り出されます。しかし、キシリトールはミュータンス菌に分解されないため、酸を産出しません。さらに、プラークの中にある酸を中和することで、むし歯の進行を抑える働きも持ちます。また、キシリトールは唾液の分泌を促進する、むし歯原因菌の活動を弱める、歯にプラークをつきにくくする、歯についたプラークを剝がしやするなどの効果も期待できます。
キシリトールの効果的な活用方法
近年は様々な食品にキシリトールが添加されるようになり、チョコレートやタブレットなども市販されています。その中でも、最も手軽に活用できるのはガムです。キシリトールの甘味や、ガムを噛むことで唾液の分泌も促進されます。1日3回、食後の歯磨きをしたあとにガムを5分以上噛む習慣をつけると効果的です。ただし、いくらむし歯予防効果のあるキシリトールでも、過剰摂取するとお腹がゆるくなるなど身体に負担になることもあります。1日あたりの摂取量はガム4~8個分(キシリトール5~10g)程度にとどめるようにしましょう。小さなお子さまやご高齢の方、ワイヤー矯正中でガムが噛めない方には、キシリトール配合のタブレットもおすすめです。
まとめ
このように、キシリトールは様々な効果をもち、上手に活用することでむし歯を予防することにも繋がります。とはいえ、むし歯予防で最も大切なことは、毎日の丁寧な歯磨きでプラークをしっかり落とすことです。定期的な歯科医院での検診やクリーニングと併せて、取り組んでいくようにしましょう。


