虫歯とキシリトール
こんにちは!
北九州市小倉北区のひらい歯科クリニックです。
虫歯になると、、、
歯がしみたり、
歯に穴が空いたり、
寝れないくらい痛んだり、
ひどくなるとお顔が腫れたり・・・
出来れば虫歯にはなりたくないものですよね。
そもそも虫歯ってどんなものなんでしょう?
今回は虫歯とその予防法の一つ、キシリトールについてお話をしたいと思います。
そもそも虫歯とは
虫歯は虫歯菌から作られます。
つまり、虫歯菌のいない人には虫歯は出来ないのです。
では、虫歯菌はどこからやってくるのか・・・
実は、その虫歯菌は虫歯菌を持つ人のだ液から入り感染してしまうのです。
1度虫歯になってしまった人は一生虫歯を作り続けなければならないのでしょうか?
いえ、そうではありません。
菌をコントロール出来れば虫歯にならないお口を手に入れることができます。
虫歯菌、その名はミュータンス菌
人のお口の中には300〜400種類の菌が生息していると言われています。
その中の菌の中で虫歯を作る菌がいます。
その代表的な菌が、みなさんもよく耳にするミュータンス菌です。
ミュータンス菌は、だ液から感染します。
例えば具体的に多い感染シーンといえば、幼い頃保護者の方などから口移しで食べ物を食べたり、同じお箸や、スプーンなどを使用したりしたりするタイミングで感染してしまうのです。
昔は、母親が噛み砕いた食べ物を離乳食代わりにあげているのが普通でしたが、今考えると恐ろしいことですよね。
このミュータンス菌がお口の中に一度入り込むと完全に取り除くことはできません。
ミュータンス菌は糖類をエサにして、虫歯の原因である酸やプラーク(歯垢)のもとを作ります。
では、このミュータンス菌を完全に取り除くことが出来ないにしても、減らすことや活動を遅らせることは出来ないのでしょうか?
実はあります。
ミュータンス菌を減らす方法
フッ化第一スズ
ミュータンス菌を減らせるものは、このフッ化第一スズという種類のフッ素だけなのです。
フッ素には大きく分けて3種類のフッ素があり、歯磨き粉などに含まれているのはフッ化ナトリウムがほとんどです。
このフッ化ナトリウムでは直接ミュータンス菌には働きかけられないので必ず「フッ化第一スズ」と表記された商品を選んでください。そのジェルを歯みがき後歯に塗って30分飲食やうがいは控えてください。
キシリトール
キシリトールには長期間の使用によりミュータンス菌の働きを弱めるという効果があります。食後にキシリトール入りのガムやタブレットを食べることによって虫歯を作る原因を減らしましょう。
PMTC(クリーニング)
ミュータンス菌は、バイオフィルムという細菌の固まりの中にいます。このバイオフィルムはご自身で行う歯ブラシでは落としきることはできません。
例えてみれば排水溝のヌルヌルとした汚れのようにブラシではなかなか落とすことができないのです。
このバイオフィルムを歯科で行うPMTC(ピーエムティーシー)というクリーニング方法で取り除いてもらいます。
どんなに歯を丁寧に磨いていても虫歯が出来る、という嘆きを患者さんからよく耳にします。歯が生まれつき弱いから仕方ない、という方もいらっしゃいます。
そんな方は一度虫歯菌の検査をオススメします。
親御さんに虫歯が多いとお子さんの虫歯もリスクが高くなる可能性が高いです。
それは、幼い頃にだ液を介して感染した可能性が高いからです。
しかし、そのリスクを知ることで、いくらでもこれから出来る虫歯を減らすことができます。
実は体内でも作られているキシリトール
キシリトールには長期の使用によりミュータンス菌の働きを弱めるという効果があります。
キシリトールは天然素材の甘味料で、シラカバやカシを原料におもにフィンランドで生産されています。
私たちの身近なところでは、イチゴやラズベリー等の果物やレタスやホウレンソウ、カリフラワー等の野菜などに含まれています。
また体内でもキシリトールは作られています。肝臓で1日に5~15g生産されています。
その安全性はWHO(世界保健機構)でも認められているので、とても安全な甘味料だといえます。
砂糖と較べて、カロリーは25%も低く糖度は変わりません。
溶ける時に熱を吸収するので、独特の清涼感があります。
キシリトール入りの飴でヒヤッとする冷たい感じがするのはこのためだったのですね( ^_^)/
甘いお砂糖の場合、糖をミュータンス菌が分解し発酵させて、虫歯のもととなる酸をつくりだします。その酸によって歯のエナメル質が溶かされて虫歯ができてしまいます。
同じ甘い味でも、キシリトールの場合は、ミュータンス菌によって発酵せず、虫歯のもととなる酸が発生しません。しかもミュータンス菌は菌体内にキシリトールを取り込むと、エネルギーを消耗して活性が弱まります。
さらにキシリトールを長期にわたって使用すると、ミュータンス菌の繁殖が弱まって砂糖からも虫歯のもととなる酸を生産できなくなるのです。
これが、キシリトールが歯にいいと言われる理由なのです。
キシリトールの効果ってすごいですね!
唾液分泌の促進
さらに、キシリトールの甘さは唾液の分泌を促進します。
唾液の量が増えることは歯の脱灰(歯の表面のカルシウムが溶け出すこと)をおさえて、歯の再石灰化を進めます。
唾液中のカルシウムがエナメル質と結び付き、再石灰化することで歯を修復にも効果があります。
キシリトールの効果を高める食事法
キシリトールの効果を高めるには、食べ方も大切です。
キシリトールはお口の中に入れるタイミングは、
- 食事やおやつのあと
- 寝る前
が効果的です。
キシリトールは摂取し続けることで、ミュータンス菌の繁殖力を弱めて、虫歯になりにくいお口にもなっていきます。
虫歯予防に必要なキシリトールの摂取量
虫歯予防に必要なキシリトールの量は1日5~10gと言われています。
キシリトール含有量の高い歯科医院専用のガムなら、1日に4~8粒を目安に摂取が可能です!
ひらい歯科クリニックではキシリトール入りチョコレートやキャラメルを取り扱っています!
ひらい歯科クリニックでは、キシリトールを使った商品はガム以外にも
チョコレート!やキャラメル!も取り扱っています♪(´ε` )
ご自身に合った摂り方でお口の環境を整えて虫歯ゼロを目指しましょう!!
甘いのが好き、でも虫歯になりたくないという方は特にキシリトールはオススメです♪(´ε` )
院長 平井典和